「メガネ、メガネ‥‥」。
故横山やすしが、西川きよしに突っ込まれ、床に落ちたメガネを探す場面での台詞。
あまりにも有名なこの一場面、やすきよ漫才の真骨頂だ。あれから25年の月日が経った現在、新たなお笑いブーム?が巻き起こっている。
25年前は漫才ブームとも言われ、その中心は漫才師であったが、今のお笑いは漫談が多いことが特徴だ。要するにピン芸人が多いということだ。一昔前だとピン芸人は売れないという定説があったように思うが、そんなのはどこ吹く風、続々と面白いピン芸人が登場している。
二人や三人だと漫才かコントか、と型が決まってしまいがちだが、ピン芸人ゆえの身軽さからその芸風はさまざまである。毒舌漫談で「間違いない!」の長井秀和、今や超売れっ子で元女子アナの青木さやか、「ど~でもいいですよ~」のだいたひかる、画像と音を駆使した新しい芸風の陣内智則、歌で笑わせるはなわ、ギター侍の波多陽区、人形を使って漫才をするパペットマペット、自虐的漫談をする元ホストのヒロシ、有名人のモノマネ芸人ほり、近所のおじさんおばさんを真似る友近、アナウンサー芸の朝越ゴエ、ダンス漫談のマイケル、ビートタケシに認められた帰国子女の劇団ひとり、肉体労働系芸人のなかやまきんにクン、「フォー」のHGなどなど‥‥。
枚挙にいとまがないくらい、たくさんのピン芸人が、このお笑いブーム?という波に乗り遅れまいとしている。現在活躍する大物ピン芸人といえば、明石屋さんま、タモリ、所ジョージなどが挙げられる。
しかし、若手ピン芸人のなかから彼らの地位まで登り詰められるのはごくわずか‥‥。
このお笑いブームが過ぎ去ったとき、その明と暗がはっきり別れるだろ。。。
いずれの世界でも、激しい生存競争があるのは「間違いない」