”己に勝つための食事法”と言うより、食を真面目に私なりに考えると、正しき食物を、正しき料理法で、正しく食べると言う事。禅寺の修行僧と同じようなイメージで良いと思う。生命の根元は食物なのだから、誤った食物を摂れば、誤った肉体に病気が出て、誤った発想となる。正しき食物を摂れば、健康な体に健全な精神が宿る。正しき食物とは、その土地に出来るもの、その季節に出来るもので、時間と空間における食物の秩序を尊重すると言う事で、即ち宇宙の秩序を守る事となる。その土地で生活する者はその土地に生産される食物をとるのが生物の正しく生きる道で、数千キロも離れ気候も全く異なる遠方の物を食するのは、自然の摂理に背くと言うものだ。 しかし、いざ実行するとなると、これが思った以上に 難しい事だ。