「ガスは便利なものだ」瞬間湯沸かし器が登場したとき、多くの人が実感した。技術の向上も図られ安全性は高まってきた。しかも、地震や長時間使用が続くと供給をストップするシステムも開発されている。が、今回の湯沸かし器による一酸化炭素中毒死事故は、どんな安全対策も無力だ。メーカーは当初、修理業者が不正改造したと責任逃れ。その後は品質劣化による事故が起きていることも分かった。最初の事故から二十年。不当に情報を隠して、消費者に注意を呼び掛けることもなく多くの命が奪われた責任は重い。石油ヒーターによる一酸化炭素中毒死事故。ドアが開いたまま動きだしたエレベーターでは高校生が挟まれて死亡。回転扉にも幼児が挟まれて死亡した事故がある。安全がおろそかになっていると、つくづく知らされる。生活空間に気付かない危険がいっぱい潜んでいることを相次ぐ事故で知るとは・・・企業は安全第一を忘れてはなるまい。