ガソリンの小売価格が今月から一斉に値上がりし、140円台が大半を占めた。全国の平均価格は石油情報センターが約1週間後に公表するそうだが、湾岸危機の90年12月につけた最高値142円以来、15年8カ月ぶりの高値更新になるのは確実。このまま推移すれば142円を楽勝で上回り、史上最高値になる可能性も出てきた。梅雨明けが遅れ、夏の行楽シーズンが本格化したばかりだけに、消費者の懐を直撃することになる。今回の値上げは石油の元売り大手が、ガソリンなど石油製品の卸値の大幅値上げに踏み切ったためで、ガソリンスタンドは、これまでの未転嫁分も含めてコスト上昇分を一斉に転嫁した。激戦区と言われる国道筋等でも130円台はほぼ消えた。石油情報センターによると、レギュラーガソリンの全国平均は7月24日現在137円だった。石油元売り各社は、最大手の新日本石油が1日出荷分の卸値を前月比4.3円以上値上げするなど、各社とも4~6円の大幅値上げに踏み切ったそうな。値上げ幅はおおむね、湾岸戦争時の90~91年以来15年ぶりの大幅なものになった。ガソリン価格140円台突入で旅行や遠出の手控えにつながれば、拡大基調の続く日本経済にも少なからずとも悪影響を与える事は僻めない。