· 

花鳥風月

出張先で新幹線を待つ間、駅の裏手にある山の緑の美しさに見とれていると、木々の葉2枚がクロスして、その間からスペシウム光線が出ている。それが山全体から波長を変えながら放出されているようだ。「そこらじゅう緑に光だした~。あっ、目に光線が・・・イカン、これは外出誘惑光線だ!」というわけで、今宵はネオン街へ・・・ふと!こんなことを思った。歳をとると花鳥風月に目が行くと言うが、何故だろう。人間関係への興味が薄れることなのか?人の欲のうち最大ものは名誉欲だ。一部の者を除いて、そのような名誉に浴しえない事が歳をとると明白となる。色気も要らなくなる。すると人間関係への興味が薄れる。あとは自然。理由はそれだけではない。本当に花や木々の赤や緑が美しく見えるようになる。人体の形質的な変化がそれを起こしているのか?ヒトの目には、赤・緑・青のそれぞれの色に反応するロドプシンという視覚タンパク質があり、いわゆる光の三原色に対応する。そのうちエネルギーの高い光である青色に反応するロドプシンが老化により鈍ってきて、残った赤や緑が際立ってくるのではないかと仮説するわけです。青自身は美しいのですが、赤や緑に青が混ざると「白けて」見える。純粋な色を見ようとすると、暗闇でロウソクを凝視した後に見える残像の補色を眺めるのがよいでしょう。初めて見たときは感動しますよ。これと似たことが老化した目で起こっているのかも?運賃が高い新幹線、只では待たない・・・