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船出

船舶免許をとって、早20年以上経つが、いいか悪いかは別にして、悪天候の中の船出の経験がない。悪天候時の荒波時には、船首から斜め30度ぐらいに進むと良いと言われ、転蛇(方向変更)する時には、出来るだけ波の小さな時を見計らって素早く転舵しなければ、横波をくらって、転覆の危険性が出てくる。悪天候時の操船知識はあっても、そういう時には船出しないに越した事はない。ヨット乗りなどは、重たいバラスト(重り)のおかげで、マストが90度以上の実際の船では真横以上に傾いても転覆せず復元する構造となっている事から、悪天候も果敢に挑戦する人も多い。また、そういう経験がないとヨットマンとしては、一人前とも言えないようだ。最近の世界での大荒れは、今の石油市場のように、上下の振幅がとても大きい時があるが、船の能力や装備・知識・技術など、どれ一つが欠けても転覆してしまう。波が大きければ、恐怖も大きい変わりに、達成感や妙味も大きいだろう。しかし無謀な船出は死を招く。これから台風シーズン、尚更の事。何に付け危機管理を・・・