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聖火

体育の日といえば、第18回オリンピアード東京大会(1964)の開催日にちなんで、翌々年に10月10日を祝日としたことから始まっている。それが、3連休になるよう10月の第2月曜日に遷りました。もうオリンピック記念もないだろうと言うことかもしれません。で、なぜこんな時差ボケみたいなことを書くかと言うと、気になることがあるからです。それは「聖火」、あれが不思議なんです。調べてみると、「聖火は『ヘスティアの火』で、ヘスティアはゼウスから永遠の処女を守ることを許された炉の女神だそうだ。国体も聖火リレーをやるんですが、あれは聖火じゃない。「炬火(きょか)」と言う。「聖」なんて付けると宗教性が出てくるので「かがりび」の意味を持つ言葉に替えたのだそうです。でも、呼び名をどう替えようと、行為そのものは厳然とある。このあたり、日本人の「言霊信仰」を感じさせます。好意的に解釈しても、聖別された火じゃなくて、通常の火を持ってリレーしているので宗教性はない、との事。「宗教的な」奇妙な論理を使わざるを得ない。見ようとしなければ見えない世界の話です。