フィデリックス社の SH20K というオーディオ装置がある。CDプレーヤとアンプの間につないで、音を改善するものである。人間の耳は 20KHz 以上の音は聞こえない。CDには 20KHz 以上、CDプレーヤもノイズ対策として20KHz 以上の信号をカットしている。この装置は、20KHz 以上の音を修復し擬似信号を音楽に合わせて出している。キンキンしたディジタル特有のサウンドを改善しているのだ。人の耳には 20KHz 以上の音は聞こえないのだから、関係ないはずと言う勿れ。明らかに、効果がある。ほとんどの人が「聞きやすくなった」と言うらしい。本機を接続したとたん大きな音をだしても誰も文句をいわなくなったようである。で、早速購入。なぜ聞きやすいかは取説にも書いてない。ただ「超高域はα波をだし、脳の血流も増す」と書かれている。可聴外高周波と脳のα波との関係は、まだ証明されていない。また 20KHz 以上の「音」を人がどこで聞いているかもわかっていない。興味は尽きない所だ。オーディオ業界では、新しいCDフォーマットにして可聴外高周波を取り込もうとする動きもある。なんとなく広がりのある話だ。それにしても、可聴外高周波の入っていないCDを聞き続けたこの12年というものは、何だったのだろう。まるでカスタードのかかっていないプリンみたいだ。すると私はカスタード・シロップを買ったことになる。これが甘い話だ。