人間は脳の中で麻薬を作っている。(麻薬と言ってもエンドルフィンやエンケファリンといった脳内麻薬の事である)麻薬であるから依存性がある。この性質に人間の行動は支配されることが多いようだ。うまく行って気持ち良さを感じるともう一度その時の感激を感じるための選択を取る。そこでうまく行くともっとその方面へのかかわりが深くなる。こうして「回路」ができる。良い方面の回路ができるとイイが、悪い回路ができると社会的に問題となる。この回路自体は善悪の判断がつかない。そして回路構築の手助けをしてくれるのがＡ１０という神経である。Ａ１０神経は脳細胞をジンワリ活性化するホルモンを分泌する。脳幹から出て視床下部の食欲・性欲の中枢の近くを通り大脳辺縁系にはいる。ここでは記憶学習を司る海馬、攻撃と探索・態度表情・匂いを感じる・行動力などの各中枢を通る。そして最後に創造性などの精神活動を司る前頭連合野に終わっている。まさに意欲・感情・知性を活性化する神経だ。これから「気持ちがいい」と「やる気」とは大いに関係があることが分かる。好きこそものの上手なれか？