· 

舌禍事件

「女性は、産む機械」と口をすべらせてしまった、柳沢厚生労働相が袋叩きにあっている。舌禍事件を引き起こしたことのある私にとっては、他人事に思えない。今、思い出せば「シマッタ~」と叫びたくなる、「思い出し笑い」のネタの幾つかが、脳裏によみがえる。就職や結婚での舌禍事件。そもそも人様の男女の仲に関わるまいと思っているのに、なにげに言ったたった一言で、くっついたりはなれたりして、空恐ろしくなったことは、数知れない。人生の一大事の就職なんて、あまり関わりあいたくないものだ。腰を抜かしそうになったことも何度もある。アナウンサーやコメンテイター、作家等は、言葉に必要以上の棘や起爆力がありすぎて、生涯舌禍事件がつきまとうものだ。とはいえ、私も「舌禍マシン」さながらで40数年も生きていると、不見識な言葉に抵抗力のある人しか回りにいなくなり、こちらの改善はなくとも、今まで問題にはならなかった。テレビで、いかにも口撃力のありそう女性コメンテーターが「別にバカらしくて腹も立ちませんよ。女性が機械なら、男性は、ただの潤滑油程度にしか思っていませんからね。」としゃあしゃあと言ってた。こういう方が相手なら、気は楽だし私の周囲には多い。「その一言を許せば、税金が安くというなら、辞任するかどうかなんて議論を早くやめればいいと思う。」とばっさりだった。なるほど、現実的な女性なら、一言の失言で辞任させるかどうかよりも、税金の多寡の議論の方が大事じゃないのか、と思うのだろう。あっ!これも失言か。ここで言う、「現実的な女性」というのは、「女性は、すべて現実的で、そう思うに違いない。」という意味ではなく、「女性の中に、男性と同等比率でおられるであろう現実的な方々がそう思うのももっともである。」との意味なのですが・・・