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床屋

「まいど~いらっしゃい」って言われ、上着を脱いで自分でハンガーにかける。ソファで待っていると、「どうぞ」で椅子に座る。「いつもの感じでよろしいですか?」というので、「うん」。ここからが始まりだ。いつもの床屋での一幕である。カットから始まってシャンプーになると「どうぞ」といわれヨイショっと頭を前に出す。前屈みたいな格好で洗う。準備段階でお湯を調整しているが、たいていは熱い。なぜだ?調整したんやろ~?と言いたいが、頭の中でいつも思っているだけである。しゃべれない状態で、流れるまま身を任せている。これも、美容院は仰向けで頭を洗うようだ。仰向けって・・・美容師と目があったら、挨拶してしまいそうだ。(⌒-⌒)ニコニコ...やっぱ洗髪は前屈にかぎる。その後はお待ちかね!!顔剃りというイベント!!これがメッチャ気持ちいい。ふわふわの泡もさることながら、昔は良くあったシャンシャンシャンっていう刃を研ぐ音がよかった。ヒゲを剃るときにも金属音がする。今の刃は使い捨てのようなのでそんな音はしなくなった。顔中いたるところを剃ってくれて、耳たぶの産毛や耳の中?の産毛まで剃ってくれる。ケガしてたり、傷があったりすると、そこだけ絶妙にかわして剃ってくれるので安心だ。これは女性にもおすすめしたい。電動のやつではない、たしかな技術がそこに或る。ドアをあけて「!顔剃りお願いします。!」これでいいのである。何の意味があるのかは知らないが気持ちいい。 このときばかりは、エステに来てるみたいな・・・自動の椅子に叩き起こされ現実に戻る・・・。嗚呼、僕は理髪店に居るんだなと・・・髪が伸びたらまた来よう。