アイディアの作り方という小さな本があった。帯封にこう書いてある『60分で読めるけれど一生あなたが離さない本』とある。買わないと損をする、直感的にそう感じた。一生離さないかどうかはわからないが、手にした。それにはアイデアをどうやって手にいれるか-その方法がたったひとつだけ書いてあった。それには、5つの段階がある。①資料・データ集め ②データの咀嚼 ③データの組合わせ ④発見の瞬間 ⑤アイデアのチェック。これだけの手順をふめばアイデアが湧いてくるそうだ。しかし、ごく簡単な公式ながら、実行するにはかなりの努力が必要だ。アイデア作りの原理は、①アイデアとは、既存の要素の新しい組合わせ以外の何ものでもないということ ②既存の要素を新しい組合わせに導く才能は、物事の関連性をみつけだす才能に大きく依存しているということ、この2つだという。アイデアがユニークなのではなく、既にあるものの組み合わせ方がユニークである、という見方は驚きだ。工夫やアイデアがいらない人はいない筈だ。アイデアが出にくかったのは、やりかたを知らなかったみたいだ。この本を読めば、考えてみようという元気が湧いてくる。この本のアイデア捻出法は、私の頭にこびりついて離れることはないであろう。