日本は世界的にもトップレベルにあるとされる教育水準や礼儀正しさ、高い道徳性などはまさに世界に誇るべきものであると思う反面、拝金主義・職業倫理の堕落や人々の品の無さは、まさに今や世界有数である。おそらく人間性やそれを基礎付ける宗教教育などに問題があるのだろう。インドで生まれた仏教が日本で独自に陶冶され、鎌倉時代に根付いた。先祖崇拝や、自分を超越したものへの畏敬、質素で礼儀正しい文化は、後に「武士道」となった。が、今や日本はどこから手をつけて良いかわからないほど、悲惨な文化状況にある。教育にしても、戦前までは宗教教育として、世界の宗教やその歴史等を教えていた。アメリカなんかは大統領の就任時の宣誓は聖書を用いる。世界でも、宗教教育が無い国は実は日本くらいなのである。国を守るために戦死した人を祀る靖国神社参拝さえ、コソコソしなければならないこの国は、もはや気高い誇りも、自分達の国を築いてきた先祖への尊敬も薄れている様である。今や、子供の教育以前に親の教育が必要だと思われるほど、退廃している。職業倫理しかり。どんな職業にも「道」がある。茶道・剣道・武道・華道・商道等それらには、ただ儲ければ良いというものではなく、いかに身を処すかという「生き様」がある。封建時代には、金勘定する人間は賤しいとされ武士は特に、金銭に執着を持つ事を忌み嫌った。士農工商で「商」は一番下の身分である。「儲けるため」「人に認められるため」「勝つため」ではなく「仏様・先祖に恥じないように」「人間として恥じないように」といった価値観は今は無いように思う。時代の成れの果てかっ・・・